一本杉町
 元和2年(1916年)の地図を見ると一本杉通りとあり、江戸時代初期にはもう一本杉通りの名で知られていたことが確認できます。七尾で一番古い町の一つです。江戸時代より以前には、気多本宮が小丸山公園内の愛宕山に鎮座していました。本宮さんから魚町・一本杉通りを経てみそぎ川へ向かうと、千体橋(仙対橋)のあたりには、大鳥居があったと伝わっています。一本杉通りの始まりは、本宮さんの門前町だったのかもしれません。
 江戸時代以降、一本杉町は、七尾を代表する商店街として今日まで栄えてきました。ろうそく店・醤油屋・昆布屋・呉服屋など専門店の老舗が多いのが特徴です。
 小丸山を削って新しい国道ができるまでは、ここが主要な街道でした。昭和5年(1930年)頃から七尾の北の町村へ行くバスはすべてこの通りを通りました。近隣の町村に住む人々にとって、バスに乗って一本杉に買い物に来ることは、大きな楽しみであったそうです。
 2004年に高澤ろうそく店ほか4軒の町屋が国の登録有形文化財に指定されています。他にも毎年4月から5月にかけて開催される花嫁のれんでの町づくりなど常に話題が絶えない町です。写真は2005年5月、花嫁のれん展でにぎわう一本杉通りの様子。













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